梅雨の困りごとと、使うもの
部屋干しのにおい、クローゼットのカビ、乾かない靴、浴室の黒い点。4つとも、元は同じです。濡れている時間が長いほど、菌もカビも増える。変えるのは洗剤ではなく、乾くまでの時間です。
6〜7月ごろの話です。
梅雨に多いのは、この4つです。当てはまるものから読んでください。
梅雨に出てくる困りごと
部屋干しがにおう
洗剤も柔軟剤も替えた。それでも、洗った服を着て歩くとふっとにおう。自分のにおいには自分で気づきにくい。だから、人に近づくのが少し怖くなっていませんか。

洗濯物が乾いたはずなのににおうのは、乾ききる前に菌が増えたからです。菌は、繊維が濡れているあいだずっと増え続ける。
乾くまでに10時間かかった洗濯物は、5時間で乾いたものの倍の時間、菌が増え続けたことになります。人の鼻がにおいに気づくのは、菌がある量を超えてからです。
洗剤を変えても、乾くまでに10時間かかるままなら、菌は変える前と同じだけ増えます。

変えるのは、洗濯物のまわりの空気です。洗濯物を詰めて干すと、あいだの空気が入れ替わりません。繊維から出た水が、洗濯物のまわりにとどまります。
間隔をあけて風を当てると、湿った空気が押し出されて、洗濯物が乾く。除湿機を使えば、洗濯物から出た水をその場でタンクに集めるので、部屋の湿度が上がっていきません。
解決すると……
乾くまでの時間が短くなれば、においのもとになる菌が増えきる前に洗濯物が乾きます。朝、着る服を鼻に近づけてにおいを確かめなくてよくなります。
干す場所のことで家族に気をつかうこともなくなります。
チェックするポイント
- 除湿機に「衣類乾燥」モードがあるか。部屋の湿度を下げるだけの型は、洗濯物へ風を送れません
- 1日にとれる水の量。箱や商品ページに「除湿能力 6.3L/日」の形で書いてあります。6畳から10畳なら5〜7L/日の型を選びます。この数字が無いものは、洗濯物が何時間で乾くか計算できません
- タンクの容量と、置いた場所から流しまでの距離。1日6リットル取れる型にタンクが2リットルなら、1日3回は捨てに行くことになります
- 夜に除湿機を回すなら、いちばん静かな運転で何デシベルか。デシベルは音の大きさをあらわす単位です。40を超えると、寝室の隣では運転音が気になります
クローゼットがカビくさい
扉を開けたときの、つんとしたにおい。中の服を全部出して洗い直すのかと思うと、つい扉を閉めてしまう。

そのにおいの出どころは、服ではなくクローゼットの空気です。扉を閉めたままだと、中の空気は動きません。外壁に面した側はほかの面より温度が低く、その面だけ空気中の水が水滴に戻る。
服をすきまなく掛けていると、服と服のあいだの空気がずっと湿ったままになります。カビは服より先に、動かない空気がふれている面に生えます。

クローゼットの中に、空気の通り道を1本つくります。まず、服を壁から離します。次に、服と服のあいだをあける。床に置いたものは、すのこで浮かせます。そのうえで除湿機か除湿剤を置きます。
置き場所は床に近いところです。湿った空気は下にたまるので、上に置くと吸える水の量が減ります。置き場所を変えるだけで、同じ1台でも取れる水の量が増えます。
解決すると……
空気の通り道が1本できると、扉を開けたときのにおいが消えます。久しぶりに出した服も、鼻に近づけずにそのまま着られる。衣替えのたびに洗い直す手間もなくなります。
チェックするポイント
- 除湿機や除湿剤が、置く場所の高さに入るか。クローゼット用は幅15〜20センチ・高さ25センチほどの型が多いです
- クローゼットにコンセントがあるか。無ければ、置くだけで水がたまる型か、干して繰り返し使う型を選びます。コンセントが無ければ、電気の要る型はここで候補から外れます
- 取れる水の量が「1回◯mL」で書いてあるか。1個500mLの型なら、6畳ぶんのクローゼットでだいたい3か月もちます。この表示は、商品ページの「仕様」の欄に出ています
- 服から離して置ける場所があるか。服にじかに触れると、触れたところだけしみになることがあります
靴が濡れて翌日履けない
帰ってきて、明日も同じ靴だと気づく。新聞紙を詰めて、朝またつま先だけ湿っているのを見る。雨が続く週は、新聞紙を詰めるのが毎晩の作業になっていませんか。

靴の中の水は、履き口からしか外へ出ません。いちばん濡れるつま先は、出口の履き口からいちばん遠いところにあります。表面は数時間で乾いても、中の生地が乾くには半日かかる。
底の芯は、一晩おいても乾かないことがあります。濡れた靴をそのまま履くと、生地の中で菌が増えてにおいが出ます。

靴の中の、つま先まで風を送ります。新聞紙を詰めても、水は紙に移ったところで止まり、靴の外へは出ません。風で空気を動かすと、つま先の水が履き口から外へ出ていきます。
乾く時間は、温風の温度ではなく、風が靴の奥まで届くかどうかで決まる。乾くのに半日かかっていた靴が、数時間で履けるようになります。
解決すると……
夜に靴を乾燥機に入れておけば、朝には乾いています。替えの靴を買い足さなくても、同じ1足を毎日履ける。足を入れたときに、つま先がひやりと湿っていることもありません。
チェックするポイント
- 靴乾燥機のノズルが2本あるか。商品ページの写真で、ホースの先が途中から2つに分かれているかを見ます。1本の型だと片足ずつになるので、夜に入れて朝までに2足は乾きません
- タイマーが付いているか。靴を入れたまま寝るので、切れる時間が決まっているほうが安心です
- 温風だけか、送風もできるか。革靴は送風のほうが傷みません
- ブーツの丈まで届くノズルか。長靴やブーツを乾かすなら、伸びる型を選びます
浴室のカビがすぐ戻る
先週こすったばかりのゴムパッキンに、また黒い点。シャンプーに手を伸ばすたび、その黒い点が目に入る。また手袋を出してブラシを持つのかと思うと、見なかったことにして出てきていませんか。

その黒い点は、いま生えたものではありません。黒い点として見えているのは、育ったあとのカビです。カビの胞子は空気中にあり、濡れた面に付いてから数日かけて、目に見える大きさになります。
掃除で落とせるのは、育ったカビだけです。空気中の胞子が残っていれば、カビはまた同じ場所に生える。カビが戻るまでの日数は、その面が濡れている時間で決まります。

やることを2つに分けます。空気中の胞子を減らすことと、水を残さないことです。防カビくん煙剤は、煙になって浴室じゅうに広がります。手の届かない天井や目地の胞子にも、その煙が届く。
そのあと壁と床の水をワイパーで落とし、扉を閉めて換気扇を回し続けます。順番は水を切ってから換気です。先に水を落としておくと、壁と床が乾くまでの時間が短くなります。
解決すると……
湯船につかりながらパッキンの黒い点を目で追う、という時間がなくなります。月に1回こすっていたところは、2〜3か月に1回で足りる。
人が泊まりに来る前に、あわてて浴室をこすることもありません。
チェックするポイント
- 防カビくん煙剤は「1回で何か月もつか」。2か月と書いてあるものが多いので、その周期で置き換えます
- 水切りワイパーは、刃の幅が壁の幅に合うか。25〜30センチだと、壁1枚の水を3回で落とせます
- 換気扇を24時間回しっぱなしにできるか。取扱説明書に「連続運転」と書いてあるかを見ます
- 扉の下のガラリ(空気の入る穴)がふさがっていないか。ガラリが詰まっていると、換気扇を回しても空気が動きません
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