暮らしの知恵ノート

ふるさと納税のサンマは、尾数ではなく1尾のグラム数で決まります

2026/9/16

ふるさと納税の返礼品(寄付のお礼に届く品)でサンマを探すと、「10尾」「20尾」と尾数が並びます。同じ寄付額で10尾のページが2つ出てきたら、どちらを選びますか?

ページの並びを見るかぎりでは、尾数が同じなら中身も同じように見えます。

ところが内容量の欄を開くと、1キロと1.5キロに分かれています。同じ10尾でも、1尾100グラムと1尾150グラムです。

尾数のほかに、もうひとつ数えるものがあります。

1尾のグラム数が違えば、食卓に出る量も、脂の入り方も、身の厚みも変わります。それなのに、ページで尾数を数える人は多くても、1尾のグラム数を数える人はほとんどいません。1尾のグラム数は、内容量の欄を尾数で割れば出せます。

この記事はこんな方に向けて書いています

  • 同じ寄付額でサンマのページが2つ並んだとき、どちらにするか決めきれない
  • 尾数以外に、ページのどの欄を見ればよいのか知りたい
  • 届いたサンマを、どこへ置いて、どう解かせばよいのか知りたい

サンマは、グラムではなく尾で売られてきた魚です

サンマは、丸のまま1尾を焼いて皿にのせる魚です。鮭やブリのように切り身に分けないので、売り場でもふるさと納税のページでも「10尾入り」と数えます。

切り身の魚は、加工場で重さをそろえて切ります。鮭なら1切れ80グラム前後なので、枚数を見れば量が分かります。

サンマの場合は、網ですくった魚をそのまま箱へ詰めます。海で泳いでいたときの重さが、そのまま届きます。

1尾の重さは、その魚が何年生きたかと、どれだけ餌を食べてきたかで変わります。太った群れの魚も、そうでない群れの魚も、同じ「サンマ」としてページに並びます。

ページでそろっているのは尾数だけで、1尾の重さはそろっていません。

1尾のグラム数は、内容量を尾数で割ると出ます

内容量1キロと1.5キロのサンマを並べた図。入り数はどちらも同じだが、内容量を尾数で割ると1尾100グラムと1尾150グラムに分かれ、箱ぜんぶでは500グラムの差になることを示しています

ページに1尾何グラムと書かれていなくても、内容量と尾数の2つがあれば割り算で出せます。

10尾で1キロなら、1尾100グラムです。10尾で1.5キロなら、1尾150グラム。20尾で2キロでも、1尾100グラムになります。

100グラムと150グラムでは1.5倍の差があり、10尾ぶんでは500グラムの差です。鮭の切り身を1切れ80グラムとすると、6枚ぶんにあたります。

ページによっては、尾数しか書いていないことも、内容量しか書いていないこともあります。両方が書いてあるページなら、1尾の大きさを申し込む前に決められます。尾数を書いている返礼品の例が尾数を選べる生冷凍さんま(北海道根室産)です。内容量も書いてあるかどうかは、ページごとに確かめてください。

尾数を選べる生冷凍さんま(北海道根室産)

寄付額14,000円

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1尾何グラムとは、どこにも書いていないことが多いです

内容量を尾数で割ってください。10尾で1キロと書いてあれば、1尾100グラムです。

生・開き・蒲焼で、その重さが指すものが分かれます

割り算で出した数字の中身は、届くかたちによって違います。表示の重さに含まれるものが、かたちごとに違うからです。

かたち 表示の重さに入っているもの
生・丸のまま 頭と内臓を含めた、魚そのものの重さ
開き 頭も内臓も落とした、身だけの重さ
蒲焼 開いた身と、からめたタレの重さ

同じ1キロなら、皿に出る量がいちばん多いのは開きです。生は焼いてから頭と骨を外すぶん、蒲焼はタレのぶん、身が少なくなります。

そのため、生の10尾と開きの10枚は、数がそろっていても量は同じになりません。

開きと蒲焼は、下ごしらえやタレ付けをした加工品です。この記事では、丸のままのサンマだけを扱います。

1尾のグラム数が変わると、身の厚みと脂の入り方が分かれます

1尾150グラムのサンマは、100グラムのものより身が厚くなります。

サンマは北の海でプランクトンを食べ、体に脂をためます。ためた脂は、皮のすぐ下と腹の身に入ります。そのあと南へ下りながら、ためた脂を使っていきます。

体の重いサンマは、それだけ長く餌を食べてきた個体です。重さの差は、ためてきた脂の量の差でもあります。

脂の多い身を焼くと、焼いているあいだに皮から脂が落ちます。グリルの受け皿に水を張っておけば、落ちた脂は焦げつきません。

身が厚いぶん、中心まで火が通るのにも時間がかかります。表面が焦げたところで止めず、背びれの付け根に竹串を刺して、透き通った汁が出てくるまで焼いてください。

100グラムと150グラムは、焼き方で選び分けます

割り算で数字が出たら、次はどちらを選ぶかです。丸のまま焼いて皿に出すなら100グラム、脂の多い身を食べたいなら150グラムを選んでください。

サンマは重いほど、体も長くなります。150グラムのものが魚焼きグリルに入らなければ、頭を落とすか半分に切りましょう。切って焼くと、切り口から脂と汁が落ちます。

グリルの内側の長さは、申し込む前に測れます。丸のまま1尾を皿にのせたい方は、長さを測ってから決めてください。

尾数だけで2つのページを並べても、量を比べたことになりません

大きさが決まったら、今度は同じかたちのページどうしを比べます。そのときにやりがちな比べ方を3つ挙げます。

1つめは、尾数だけで比べることです。10尾と10尾を見比べても、1キロと1.5キロの差は見えません。

2つめは、「大型」「特大」といった言葉で決めることです。どちらの言葉にも、決まった基準はありません。同じ言葉でも、自治体ごとに指す重さが違います。

3つめは、寄付額をそのまま比べることです。寄付額は、内容量で割ってから比べてください。数字は例ですが、2つのページを並べます。

Aのページ Bのページ
尾数 10尾 10尾
内容量 1キロ 1.5キロ
1尾あたり 100グラム 150グラム
寄付額 10,000円 13,000円
100グラムあたりの寄付額 1,000円 約867円

尾数と寄付額だけを見ると、Aのほうが安く見えます。100グラムあたりに直すと、Bのほうが安くなります。

この比べ方ができるのは、かたちのそろったページどうしだけです。生の1キロと開きの1キロでは、重さに含まれるものが違います。

「大型」と書いてあれば、大きいものが届くのではないですか

「大型」という言葉には決まった基準が無いので、重さは分かりません。グラム数の欄を見てください

返礼品のページを、どの順で見るか

ここまでの話を、ページの欄を見る順番にまとめます。見るのは、1尾のグラム数、かたち、寄付額の順です。

  1. 内容量を尾数で割り、1尾のグラム数を出す
  2. 名称・原材料名の欄で、生か、開きか、タレをからめた蒲焼かを確かめる
  3. かたちのそろったページどうしで、寄付額を内容量で割る

残りの欄は、届いたあとの扱いに関わります。

見る欄 分かること
内容量 全部で何グラム届くか
尾数(開きなら枚数) 全部の重さを割って、1尾が何グラムになるか
名称・原材料名 生のサンマか、開きか、タレをからめた蒲焼か
保存方法 冷蔵で届くか、冷凍で届くか
消費期限・賞味期限 何日で食べきるか
配送時期 着く日を選べるか

「船上凍結」「船凍さんま」と書かれたページもありますが、そう書いてある返礼品はごくわずかです。並べて比べられないので、見る欄には入れていません。

控除の上限や申告のしかたは、自治体とお申し込みのサイトの案内で確かめてください。

サンマは、先行予約ではなく漁のある月に申し込みます

欄の読み方が分かったら、最後は申し込む月を決めます。

サンマの漁は8月に始まり、9月と10月が盛りです。10月のページに並ぶサンマは、申し込むとそのまま送られてきます。先行予約(獲れる前に申し込んでおく受付)が必要なのは、11月に解禁されるズワイガニのような品です。

生で届くページが出るのは、漁のある月だけです。生のサンマがほしい方は、9月から10月のあいだに申し込んでください。

冷凍で届くページには、獲れた月に凍らせたサンマが1年じゅう並んでいます。冷凍なら、申し込む月を気にせず選べます。

生のサンマは、届いた日に食べきります

ここからは、届いたあとの扱いです。丸のままのサンマには、冷蔵で届くものと、凍らせて届くものがあります。

生のまま届くのは、水揚げしたその日に発送し、冷蔵便で送る自治体のページです。

サンマは傷むのが早い魚なので、届いた日のうちに焼いてください。焼ききれないぶんは、内臓を外して水気をふき、1尾ずつ包んで冷凍室に入れます。内臓が残ったまま置くと、内臓のまわりから身の味が落ちていきます。

刺身にできるのは、生食用と書かれたものだけです。

冷凍のサンマを、冷凍室のどこへ入れるか

凍って届いたサンマは、その日のうちに置き場所を決めましょう。発泡スチロールの箱のままでは冷凍室に入らないので、中身を移してください。

袋に入って届いたものは、袋のまま移します。むき出しで入っていたものは、1尾ずつラップで包んでから移してください。すでに凍っているので、重ねて置けます。

魚の身は水とほぼ同じ重さなので、1.5キロは1.5リットルほどのかさになります。500ミリリットルのペットボトル3本ぶんです。

ただしサンマは細長い魚なので、かさは小さくても寝かせて置く長さが要ります。冷凍室の引き出しの長い辺に沿わせて入れてください。

解凍のしかたで、身から抜ける水の量が分かれます

冷凍室に入れたサンマも、焼く前には解凍します。凍った身の中では、水が氷の粒になっています。ゆっくり凍るほど、この粒は大きくなります。

大きい氷の粒は、まわりの細胞の壁を押し破ります。解けたとき、破れたところから水が出ていきます。

氷の粒の大きさは、凍らせた時点で決まっています。受け取った人が変えられるのは、水が出ている時間の長さだけです。

常温に出すと外側だけが先に解け、中が凍ったままの時間が長くなります。そのあいだ、外側からは水が出続けます。

解凍は冷蔵室で、半日かけてください。急ぐときは、袋に入れたまま氷水を張ったボウルに沈めます。氷水は空気より熱を伝えるのが速いので、冷蔵室より短い時間で解凍できます。

袋の上から押して、中心のかたさが無くなったら引き上げてください。出た水は、焼く前に紙で押さえます。

水気を残したまま焼くと、皮がグリルの網にくっついて、盛りつけのときに破れます

よくある質問

Q. 同じ10尾でも、届く重さが分かれるのはなぜですか?

サンマは切り身に分けず、網ですくった魚をそのまま箱へ詰めるからです。加工場で重さをそろえる工程がありません。

Q. 「大型」と書いてあれば、1尾150グラムありますか?

「大型」にも「特大」にも、決まった基準はありません。同じ言葉でも、自治体ごとに指す重さが違います。グラム数の出ているページで確かめてください。

Q. 1尾のグラム数が書かれていないときは、どうしますか?

尾数と内容量が書いてあれば、割り算で出せます。10尾で1キロなら、1尾100グラムです。どちらかが無いページでは、1尾の大きさを読み取れません。

Q. 冷凍のサンマは、解凍してから焼きますか?

袋の表示に従ってください。凍ったまま焼く指定のものと、解かしてから焼く指定のものがあります。解かす指定なら、冷蔵室で半日かけます。

Q. 生のサンマは、刺身にできますか?

生食用と書かれたものだけです。焼く前提で送られてくるサンマは、加熱して食べてください。

Q. 開きの10枚と、生の10尾では、どちらが多く食べられますか?

枚数と尾数は、そのままでは比べられません。重さにそろえて比べます。同じ1キロなら、皿に出る量は開きのほうが多くなります。生の1キロには、頭と内臓の重さも入っているからです。

まとめ

まずは、内容量の欄と尾数の欄を並べて見てください。

10月のほかの魚介は、10月の魚介カレンダーにズワイガニやいくらと並べてあります。

10月で漁の終わる秋鮭は、秋鮭の記事にまとめました。

この記事で挙げたものを、もう一度並べます。

尾数を選べる生冷凍さんま(北海道根室産)

寄付額14,000円

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この話に出てきた返礼品を、まとめて見る

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