ふるさと納税でれんこんを申し込むと、泥のついた太い塊が何本も入った箱が届きます。上から順に輪切りにして使っていませんか?
同じ1本なら、どこを切っても中身は同じに見えます。ところが端から順に使うと、きんぴらはべたつき、煮ものは形がくずれることがあります。同じ箱から出した、同じ日のれんこんでも起きることです。
原因は、切る場所を選んでいないことにあります。れんこんは1本の中で、節ごとに繊維の太さとでんぷんの量が違います。
返礼品(寄付のお礼に届く品)では、その節を選べません。売り場では節ごとに切り分けて並べるので、買う人は丸い節と太った節を見比べて選べます。返礼品の箱は重さで詰めてあるため、節を見分ける作業は届いた日に受け取った人がすることになります。
この記事はこんな方に向けて書いています
- ふるさと納税でれんこんを3キロ、5キロと申し込んで、使い切り方に困っている
- 同じ1本なのに、きんぴらと煮ものでできあがりが分かれる理由を知りたい
- 泥つきと洗いのどちらを選ぶか決めきれない
れんこんの返礼品は、節を選ばずに届きます
箱に入っているのは、節が2つから4つつながったままのれんこんです。産地直送の箱だと、2〜3節のものが3本から6本という詰め方になります。
売り場のれんこんは、節ごとに切り離してラップに包んであります。ころんと丸くて小さい節も太くて長い節も、買う人が並んだ中から手に取って選べる状態です。
返礼品のページに書いてあるのは重さです。3キロ、5キロ、10キロ。どの節がいくつ入るかは書いてありません。産地は掘ったものを重さで詰めて送るので、自治体の側でも節の数はそろえられません。
そのため、この記事で扱うのは主に届いたあとのことです。申し込む前に決められるのは、重さと泥の有無、届く時期の3つです。
節で食感が分かれるのは、地下茎が先へ伸びながら太るからです
れんこんは根ではなく、ハスの地下茎です。泥の中を横へ伸びた茎のうち、先のほうの何節かが養分をためて太ります。箱に入っているのは、その太った部分を掘り上げたものです。
地下茎は一方向にだけ伸びます。新しい節は芽のある側にでき、古い節は反対の側に残ります。だから芽に近い節ほど若く、根元に近い節ほど長く養分をためています。
養分をためた日数が長い節ほど、でんぷんが多くなり、細胞を支える繊維も太くなります。
輪切りにしたときに並ぶ穴は、葉の柄へ酸素を送るための通気孔です。JAグループ茨城の説明では、穴の数は平均して10個ほどです。太った節ほど、穴も大きくなります。
品種で食感が分かれているのではないのですね
品種でも分かれます。ただ、返礼品の箱は1つの畑から詰めるので、箱の中で品種は同じです。同じ箱の中で食感を分けているのは、節の位置です。
届いた箱で先に探すのは、芽の付いた節です
節を見分けるときは、いちばん先の節から探してください。先端の節には、鳥のくちばしのような芽が付いています。
芽が残っていれば、その節が先端です。そこから根元へ向かって2番目、3番目と数えていけば、ほかの節の位置も分かります。
芽が取れている箱もあります。その場合は形で見分けましょう。
| 見るところ | 先端側 | 根元側 |
|---|---|---|
| 形 | ころんと丸く、短い | 寸胴に太って、長い |
| 切り口の色 | 白く、透きとおって見える | 白いが、透きとおらない |
| 穴の大きさ | 小さい | 大きい |
| 皮 | 薄い | 厚い |
節と節のつなぎ目には、くびれと輪のような線が入っています。このつなぎ目で折れば、包丁を使わずに1節ずつ分けられます。
先端の節は、繊維が細くて生でも食べられます
ここからは3つの節の違いを順に見ていきましょう。まず先端の節です。
先端はいちばん若い節なので、繊維の1本1本が細く、噛むと歯がすっと入ります。でんぷんが少なく、切り口は白く透きとおって見えます。
先端の節は、火を通す時間の短い料理に向いています。薄い輪切りなら酢の物、細切りならきんぴら、さっとゆでればサラダになります。生でも食べられるやわらかさです。
1本につき、芽の付いた節はひとつしかありません。箱に何個入っているかは、後半で数えます。
真ん中の節は、シャキシャキともっちりが半分ずつ出ます
2番目の節は、丸くふっくらとした形をしています。
繊維はみっちり詰まっていますが、先端ほど細くはありません。でんぷんの量も中くらいで、火を通すと歯ごたえともっちり感の両方が出ます。
真ん中の節は、天ぷらにも、はさみ焼きにも、炒めものにも使えます。厚く切っても薄く切っても形が残るので、使い道はいちばん広い節です。箱の中で数がいちばん多いのも、この位置の節です。
根元の節は、煮るとほくほくします
3番目から先の節は、寸胴に太っています。長く養分をためたぶん、でんぷんの量はいちばん多くなります。
そのかわり繊維も太く、生のまま薄く切っても口の中に繊維が残ります。サラダに使うと、この繊維が固く感じられます。
長く加熱すると、でんぷんが糊のようになり、いもに近いほくほくとした口あたりに変わります。煮もの、筑前煮、スープのほか、すりおろしてれんこん団子にもできます。根元の節は、時間をかける料理に使ってください。
| 節 | 形 | 火を通したあと | 回す料理 |
|---|---|---|---|
| 先端(芽の側) | 丸く短い | シャキシャキ。歯切れがよい | サラダ、酢の物、きんぴら |
| 真ん中 | 丸くふっくら | シャキシャキともっちりの両方 | 天ぷら、はさみ焼き、炒めもの |
| 根元 | 寸胴で長い | ほくほく。粘りが出る | 煮もの、スープ、すりおろし |
切り口が黒くなるのと、酢水にさらすのは同じ話です
節ごとの使い道が決まったら、次は切ったあとの扱いです。
切ったれんこんを置いておくと、白かった面が茶色から黒に変わります。れんこんに含まれるポリフェノールの一種、タンニンが空気中の酸素にふれて酸化するためです。
色が変わっただけなので、そのまま食べられます。鉄の包丁で切った場合や、泥に鉄分が多い畑で育ったものは、色が早く変わります。
変色を防ぐには、切ったらすぐに水に浸けてください。切り口が水に覆われて酸素にふれなくなるので、酸化が進みません。
水に浸けるとほっくり、酢水に浸けると白く歯ごたえが残る仕上がりになります。
| 浸ける液 | できあがり | 回す料理 |
|---|---|---|
| 水だけ | ほっくりする。色は少し付く | 煮もの、汁もの、すりおろし |
| 酢水(水1カップに酢小さじ1) | 白く仕上がり、歯ごたえが残る | サラダ、酢の物、きんぴら、ちらし寿司 |
カゴメの「VEGEDAY」の説明では、酢水に浸けるとでんぷんのはたらきが止まり、シャキシャキとした歯ごたえがはっきり出ます。煮ものは調味料で色が付くため、水だけで足ります。
浸ける時間は2〜3分、長くても5分までにしてください。それ以上浸けると、風味と水に溶ける栄養が抜けていきます。
下ごしらえの液は、節に合わせて選びましょう。先端の節には酢水、根元に近い節には水を使います。
穴の中が黒いのですが、傷んでいますか
泥か、同じタンニンです。菜箸にキッチンペーパーを巻いて回すと取れます。においとぬめりが出ていなければ、そのまま使えます。
泥つきと洗いでは、日持ちの日数が違います
申し込む前に決められることの、ひとつめです。
れんこんは水と泥の中で育つので、空気にさらされると乾き、乾いた面から傷んでいきます。表面に泥がついていれば、れんこんは乾きにくくなります。
泥つきのまま新聞紙で包んで置けば、10日ほどもちます。洗ってあるものは、冷蔵で3日から1週間が目安です。
そのかわり、泥つきは台所での手間が増えます。泥を落とす場所が要り、シンクにも泥が残ります。5キロを一度に洗えば、それだけでひと仕事です。
泥がついていると、傷や色の変化も見えにくくなります。傷んだ節を早く見つけたいなら、洗ってあるものを選ぶと皮の状態を確かめられます。
すぐに使い切れない量なら、泥つきを選んでください。泥付きのれんこん(2〜3kg・佐賀県産)のように泥つきと書いてあるページなら、届いた日に使わなくても保存できます。
泥つきは、湿らせた新聞紙で包んで風の通る涼しい場所に置きます。洗ってあるものは同じように包んでからポリ袋に入れ、野菜室で保存してください。保存の温度について、JAグループ茨城は10度以下と案内しています。切ったものは、切り口をラップでふさいでおきましょう。
生で食べられる節の数は、箱に入っている本数で決まります
申し込む前に決められることの、ふたつめが重さです。
れんこん1節の重さは200グラム前後です。5キロなら節の数は20個あまりで、つながった状態では10本前後が届きます。
先に数えておきたいのは、芽の付いた節の数です。1本に1つしかないので、10本なら10個。残りの10個あまりは、真ん中と根元に近い節です。
サラダや酢の物に使えるのは、その10個までです。5キロを生で食べる料理だけで使い切ろうとすると、途中で節が足りなくなります。箱の半分以上は、長く火を通す料理に使うつもりで考えてください。
はじめての年は、3キロの箱で試す方法もあります。泥付き蓮根の3kgの箱のように重さの小さいページなら、冷蔵庫の1段に収まります。
10キロのページを選ぶなら、届く前に煮もの以外の使い道を決めておいてください
やりがちな間違い
節の違いが分かっていても、届いた箱を扱うときに間違えやすいところが4つあります。
1つめは、箱の上から順に切ることです。上に載っているのが1番目の節とはかぎりません。芽か形を確かめてから包丁を入れてください。
2つめは、全部まとめて酢水に浸けることです。煮ものに使う根元の節まで酢水に入れると、でんぷんのはたらきが止まり、ほくほくとした食感が出にくくなります。
3つめは、届いた日に全部洗うことです。泥を落とすと、日持ちは10日から数日に縮みます。洗うのは使うぶんだけにしましょう。
4つめは、太い節ほど良いものだと考えることです。太さで変わるのは食感で、品質の上下とは関係がありません。生で食べたい人には、細くて丸い節が向いています。
出回る時期は、掘る月で分かれます
申し込む前に決められることの3つめが時期です。れんこんは1年を通して出回りますが、掘る月で中身が分かれます。
7月から9月に掘るものを新れんこんと呼びます。皮が薄く、白く透きとおった、やわらかい節です。味があっさりしているので、生で食べる料理に向いています。
10月から11月になると、でんぷんが増えてきます。歯ごたえと甘みの両方が出るのが、この時期のれんこんです。
12月から冬にかけては、粘りがいちばん強くなります。農畜産業振興機構の需給の資料によると、市場への入荷は9月から増え、正月用の需要で12月に最盛期を迎えます。
産地によっても時期がずれます。令和4年の出荷量は全国で4万7,300トンでした。そのうち茨城県が2万4,500トンで、全国のおよそ半分を占めています。次いで佐賀県が5,460トン、徳島県が4,050トンです。徳島県は7月の新れんこんから出荷を始め、翌年6月まで続けます。
正月に使うぶんを取り寄せるなら、先行予約(実がなる前に申し込んでおく受付)のページは10月ごろから並びます。9月から順次発送のれんこん(茨城県行方市)のように、発送の時期が書いてあるページを選んでください。
寄付した日がどの年の分として数えられるかと、控除額の決まり方は、自治体とふるさと納税のポータル(申し込みサイト)の案内で確かめてください。
よくある質問
Q. 節を指定して申し込めますか?
指定できません。返礼品のページに書いてあるのは重さで、どの節が入るかは掘ったものによって決まります。芽の付いた節だけを集めたページは、ほとんど見かけません。
Q. 芽が付いていない箱では、どうやって見分けますか?
形と切り口で見分けます。ころんと丸くて短く、切り口が透きとおって見えるほうが先端です。太くて長く、穴が大きいほうが根元です。
Q. 穴の中が黒いのは、傷んでいますか?
泥か、切り口が黒くなるのと同じタンニンです。においとぬめりが出ていなければ食べられます。菜箸にキッチンペーパーを巻いて回すと落ちます。
Q. 泥は落としてから保存しますか?
落とさずに保存します。泥がついていると乾きにくいので、泥つきのほうが日持ちします。使うぶんだけ、その日に洗ってください。
Q. 酢水と水は、どちらを使いますか?
白く仕上げて歯ごたえを残したいなら酢水、ほっくりさせたいなら水です。煮ものは調味料で色が付くので、水だけで足ります。
Q. 切ったれんこんは、どう保存しますか?
切り口をラップでふさいで、冷蔵庫へ入れます。切り口から乾いて黒くなるので、包まずに置くのは避けてください。
まとめ
- れんこんの返礼品は重さで届く。どの節が入るかは選べない
- 地下茎は芽のある側へ伸びるので、芽に近い節ほど若い
- 芽に近い節は繊維が細く、サラダと酢の物へ。1本に1つしかない
- 真ん中の節は歯ごたえともっちりの両方。天ぷらとはさみ焼きへ
- 根元の節はでんぷんが多く、煮ものとすりおろしへ
- 切り口が黒くなるのはタンニンの酸化。酢水は歯ごたえ、水はほっくり
- 泥つきは10日ほど、洗いは3日から1週間。落とすのは使うぶんだけ
- 5キロで10本前後。生で食べられる芽の側の節は、本数と同じ数だけ
箱を開けたら、まず芽を探してください。芽の付いた節から根元へ数えていけば、どの節をどの料理に使うか決められます。
11月に届くほかの野菜と並べて見るなら、11月の旬の野菜へ。
月ごとの申し込みどきは、野菜の旬カレンダーに1月から12月まで並べてあります。
この記事で挙げたものを、もう一度並べます。
商品は楽天で探して、★4.3以上のものを、レビューの多い順に並べています。 ★の数も価格も、売り切れかどうかも日ごとに書き替わります。押した先の商品ページで、いまの表示を確かめてください。
この話に出てきた返礼品を、まとめて見る
- 11月の野菜
白菜は1玉2〜3kg、じゃがいもは10kg箱で届きます。野菜の多くは、旬の月に申し込んでも間に合います。申し込む月を考える前に、届いた野菜の置き場所を決めてください。 - ふるさと納税 野菜の旬カレンダー
白菜は1玉2〜3kg、じゃがいもは10kg箱で届きます。野菜の多くは、旬の月に申し込んでも間に合います。申し込む月を考える前に、届いた野菜の置き場所を決めてください。
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