ふるさと納税でみかんの一覧を開くと、写真の色がそろっていません。緑がかったもの、黄色いもの、濃いオレンジのものが同じ画面に並びます。
色の濃いものほど甘そうに見えるので、ついそちらを選びたくなります。
ところが、みかんの皮の色は甘さの目印になりません。皮の色から分かるのは、酸がどれだけ残っているかと、何日もつかの2つです。
どちらが読み取れるかは、月によって変わります。10月は皮に残る緑で酸の残り方が分かり、年をまたぐころは皮の浮きで日持ちが分かります。
この記事はこんな方に向けて書いています
- ふるさと納税のみかんを、写真の色や寄付額で選ぼうとして決めきれない
- 10月・11月・12月で、届くみかんの何が入れ替わるのか知りたい
- 10kgの箱を頼んだあと、どこへ置いて何日で食べきるのか見当がつかない
みかんの皮の色で分かるのは、甘さではなく酸の残り方です
みかんの皮が緑からオレンジへ向かうのは、2つの色素が入れ替わるためです。緑を出しているのがクロロフィル、オレンジを出しているのがカロテノイドです。実が熟すあいだにクロロフィルが減り、下にあったカロテノイドが表へ出てきます。
この入れ替わりを進めるのは、秋から冬にかけての気温の低下です。
国立環境研究所の気候変動適応情報プラットフォームは、温暖化が温州みかんに与える影響として「果実の着色遅れ」「果皮と実の間に空間ができる浮き皮の発生」「貯蔵性の低下」の3つを挙げています。気温が高いままだと、皮が色づくのが遅れます。
いっぽう、実の中の酸を減らしていくのは日数です。みかんの酸味のもとはクエン酸です。愛媛県は、クエン酸の量が1パーセント以下になると酸味が和らいで食べやすく感じることが多い、と書いています。
皮の色づきは気温で進み、実の酸の減り方は日数で進みます。進める要因が別なので、皮の色づきと酸の減り方は同じ速さでは進みません。
秋の初めは気温が高いので、実の酸が抜けはじめても皮には緑が残ります。この時期のみかんを皮の色で選ぶと、見込みが外れやすくなります。
10月に届くのは極早生。皮に緑が残ります
10月の欄に並ぶのは、極早生(ごくわせ)と呼ばれる系統です。JAみっかびは、極早生の収穫時期を10月初旬から10月末ごろとしています。
その代表が日南1号です。1979年に宮崎県日南市で興津早生の枝変わりとして見つかり、1989年に品種登録されました。収穫は9月中旬に始まり、10月下旬まで続きます。
旬の果物百科によると、9月中旬から下旬に採ったものは果皮に緑色が残り、10月に入ると全体が黄色くなっていくそうです。
緑が強く残っているものは酸味もあり、全体が黄色くなるにつれて酸味が減り、甘みが強くなります。糖度は12度前後です。
緑の皮は、酸がまだ残っているしるしです。 熟していないという意味ではありません。甘いものを探して10月の欄を選ぶと、思っていたより酸っぱく感じます。
さっぱりした味を探しているなら、10月の欄が合います。皮が薄く、袋のまま食べても口に残りません。
皮の緑は、傷んでいるということですか
傷ではありません。実が熟すあいだの気温が高いと、緑が抜けきらないまま収穫の時期に入ります。
11月の早生は、宮川早生と興津早生です
11月の欄には、早生(わせ)が並びます。JAみっかびは、収穫時期を11月初旬から11月末ごろとしています。
品種は、ほぼ宮川早生と興津早生の2つです。のま果樹園によると、この2品種だけで温州みかんの栽培面積のおよそ3分の1を占めます。
11月まで木に置いたぶん、酸が抜けています。甘みと酸味のつり合いが取れていて、内皮も薄いままです。
初めてふるさと納税でみかんを頼むなら、11月に届く欄が無難です。極早生ほど酸味が強くなく、貯蔵ものほど日持ちを気にせずに済みます。
| 届く月 | 系統 | 主な品種 | 収穫の時期 |
|---|---|---|---|
| 10月 | 極早生 | 日南1号 | 10月初旬〜10月末 |
| 11月 | 早生 | 宮川早生・興津早生 | 11月初旬〜11月末 |
| 12月の中旬から | 中生 | — | 12月10日ごろ〜12月20日ごろ |
| 12月の下旬から3月 | 晩生 | 青島温州 | 11月下旬に採って貯蔵 |
収穫の時期はJAみっかびの記載です。
12月に中生、年をまたぐと晩生へ入れ替わります
12月に入ると、収穫の中心が中生(なかて)へ移ります。JAみっかびは、中生の収穫を12月10日ごろから12月20日ごろ、晩生(おくて)の収穫を12月20日からとしています。
晩生の代表が青島温州です。静岡で見つかった品種で、1個130gから150gと大きく、平たい形をしています。糖度は12度から13度です。
青島温州は、11月の下旬から収穫します。そのあと貯蔵して、12月の中旬から3月にかけて出荷されます。
年明けに届くみかんは、その冬に採ってから寝かせたもので、木からもいですぐのものではありません。
同じ12月でも、採れたてと貯蔵ものが並びます
12月の一覧には、採ったばかりのものと、11月に採って寝かせたものの両方が出ます。同じ月に届いても、採ってから箱に入るまでの日数がそろっていません。
採ったあとに寝かせるのは、口当たりをまろやかにするためです。愛媛県の説明では、糖類に比べてクエン酸が早く分解するため、収穫後に貯蔵を行うとまろやかな口当たりの食味になるとのことです。
寝かせる前には、果皮を乾かします。収穫直後の実は水分が多いので、1〜2週間ほど風通しのよいところに置き、果実の重さが2パーセントから5パーセント減るまで乾かします。この作業の名前は予措(よそ)です。
予措を終えた実は、貯蔵庫へ入れます。愛媛県が挙げている条件は、温度が5度から8度、湿度が80パーセントから90パーセントです。
酸味が苦手なら、1月から3月に届く欄を選んでください。酸のあるみかんが好きなら、10月の欄が合います。
皮が浮いたみかんは、押されたときにへこみます
ここからは、皮の浮きの話です。浮き皮は、果皮と実のあいだに空間ができた状態です。実の育ちが止まったあとも果皮だけが育つと、そのぶんのすき間が残ります。
愛媛県は、果実の着色が始まってから収穫までのあいだに、高い気温のもとでまとまった雨が降った場合に浮き皮が出る、としています。浮き皮のきっかけは、秋に降る雨です。
着色遅れと浮き皮と貯蔵性の低下は、気候変動適応情報プラットフォームが温暖化の影響として挙げたものです。どれも気温の高さから来ていて、同じ年に重なって出ます。
浮き皮のみかんが箱の下のほうに入っていると、上の重さで皮がへこみます。皮と実のあいだに空間があるからです。
浮き皮だと、味も落ちるのでしょうか
甘さが抜けるわけではありません。気にするのは日持ちのほうで、届いた箱から先に食べる1個として選びます。
「訳あり」の理由の欄を、値引きの幅より先に見ます
浮き皮のみかんは、訳ありのページにも出ています。訳ありで安くなる理由は、皮の傷、大きさのばらつき、浮き皮の大きく3つです。
傷は、枝や葉とこすれてできた線や点です。皮の内側までは達していないので、むいてしまえば正規品と同じ実が出てきます。
大きさのばらつきとは、選果で大きさをそろえていないという意味です。Sから2Lまでが1つの箱に混ざるので、1個の重さは80gから180gまで開きます。
傷とばらつきは見た目の違いですが、3つめの浮き皮だけは、押されたときのへこみやすさに関わります。届いたら、先に食べる箱として扱ってください。
そのため、見るのは値引きの幅ではなく、理由の欄です。3つのどれなのかが書いてあれば、届いてからの扱い方を先に決められます。
訳ありの理由を書いてあるページの1件が訳ありの理由が小玉と書いてあるみかんです。
サイズの表示は、実の太さによる分け方です
訳ありの箱に混ざるSや2Lは、正規品のページにも並んでいます。この記号は、実のいちばん太いところの直径で分けたもので、味の等級を表してはいません。
JAみっかびは、みかん1個の重さを80gから180g、横の直径を5.0cmから8.0cmとしています。そのうえで、サイズごとの重さの目安を出しています。
| サイズ | 1個の重さの目安 |
|---|---|
| SS | 60gから70g |
| S | 約80g |
| M | 約120g |
| L | 約150g |
| 2L | 約180g |
数字はJAみっかびの表示です。
同じ木から採れたみかんを大きさごとに振り分けているだけなので、Lが2Lより甘いこともあります。
サイズを選ぶときの目安になるのは、皮をむく回数です。同じ5kgでも、Sなら60個を超え、2Lなら30個を割ります。小さい子どもと分けるならS、1人で1個ずつ食べるならMかLが数えやすくなります。
10kgの箱は、食べきる前に日持ちの期間が過ぎます
寄付額あたりの量で選ぶと、10kgの欄が目に留まります。届く前に、個数と日持ちを比べておきましょう。
Mサイズが1個120gなので、5kgでおよそ40個、10kgでおよそ80個です。1日に2個ずつなら、5kgで20日、10kgで40日かかります。
いっぽう、みかんが常温でもつのは1週間から2週間です。伊藤農園は、冷蔵で2週間から4週間、冷凍で1か月ほどとしています。
10kgを食べきるには40日かかるのに、常温では2週間ももちません。 そのため10kgを頼むかどうかは、食べる速さではなく、置き場所を用意できるかで決まります。
置き場所を用意できないなら、5kgを2回に分けて申し込むほうが無理がありません。定期便(同じ品を月をまたいで分けて届ける申し込み)の欄が出ているページなら、そのまま分けられます。
発送の時期と箱の重さが両方書いてあるページの1件がサイズ・内容量・発送時期が選べる有田みかんです。
届いた日に、箱から全部出します
10kgの箱では、みかんが何段にも重なった状態で着きます。いちばん下のみかんには、上に載った何十個ぶんかの重さがかかり続けます。
そのため、箱が届いたらその日のうちに、みかんを全部出して平たく広げてください。
伊藤農園は、みかんをすべて箱から取り出し、箱自体を乾かしてから戻すやり方を挙げています。重ねて戻すときは、くしゃくしゃにした新聞紙をあいだにはさみます。新聞紙は、湿気を吸うクッション代わりです。
並べるときは、ヘタを下に向けます。こうすると、押されてもへこみにくくなります。
置き場所は、5度から8度の風通しのよい冷暗所です。家の中なら、暖房の当たらない玄関がこの条件に近い場所です。
傷んだ1個を見つけたら、その日のうちに別のかごへ移してください。そのままにすると、となりのみかんへ傷みが移ります。
冷蔵庫へ入れるのは、その日と翌日に食べるぶんだけで十分です。全部入れると水分が抜けて、皮がしなびます。
申し込む月で、年内に届くかどうかが分かれます
最後に、申し込む日の話です。みかんは、採れたものから順に送る形が中心です。実がなる前に申し込む先行の受付は、中心ではありません。
年内に受け取りたいなら、11月中に申し込む欄を選んでください。12月に入ってから申し込むと、年内に届かない自治体が増えます。
年が明けてから届くものなら、12月からでも選べます。青島温州のように貯蔵して出すみかんは、3月まで出荷が続きます。
順次発送(できあがった順に送る受付)と書いてあるページでは、着く日を決められません。留守にしがちなら、到着の月を選べる欄があるページを探してください。
到着の月を選べるページの1件が極早生から越冬完熟まで、着く月を選べるみかんです。
寄付をした日がどの年の申し込みとして数えられるか、控除がどう決まるかは、自治体とふるさと納税のポータル(申し込みサイト)の案内で確かめてください。
11月に届くほかの果物と並べて見るなら、11月のフルーツ・果物のカレンダーにラ・フランスや柿と一緒に置いてあります。
よくある質問
Q. 皮が緑のみかんは、置いておけば色づきますか?
木から下ろしたあとの色の変わり方は、産地や置く場所で差が出ます。色づくのを待つより、酸のあるみかんとして食べるほうが早く済みます。
Q. 10月と11月では、どちらが甘いですか?
11月に届く早生のほうが、酸が抜けています。10月の極早生は糖度が12度前後まで上がるものもありますが、緑が残っているうちは酸味も一緒に感じます。
Q. 訳ありのみかんは、味が落ちますか?
傷と大きさのばらつきが理由なら落ちません。浮き皮が理由のものは、押されたときにへこみやすいので、先に食べる箱として扱ってください。
Q. サイズが大きいほど甘いのですか?
サイズの記号は実の太さで分けたもので、甘さの順番を表してはいません。同じ木から採れたみかんを、大きさごとに振り分けています。
Q. 10kgの箱は、どこに置けばよいですか?
箱のまま置かず、全部出して平たく広げてください。5度から8度の風通しのよい場所が向いています。家の中なら、暖房の当たらない玄関がこの条件に近い場所です。
Q. 年明けに届くみかんは、前の年に採ったものですか?
その冬に採ったものです。青島温州なら11月の下旬に収穫し、貯蔵してから12月の中旬以降に出荷されます。
まとめ
- みかんの皮の色は甘さの目印にならない。分かるのは酸の残り方と、何日もつか
- 皮の色づきは気温で進み、実の酸の減り方は日数で進む。2つは同じ速さで進まない
- 10月は極早生で、緑が残るものは酸味も一緒に来る。11月の早生で酸が抜ける
- 12月は木から採ったばかりのもの、年をまたぐと貯蔵した晩生へ入れ替わる。青島温州は3月まで出荷が続く
- 訳ありの理由は、傷・大きさのばらつき・浮き皮の3つ。扱い方が変わるのは浮き皮だけ
- 10kgはおよそ80個で、常温の日持ちは長くて2週間。届いた日に箱から全部出す
まずは、開いているページの発送時期の欄と、訳ありの理由の欄を見てください。10月と書いてあれば酸のあるみかん、年明けと書いてあれば寝かせたみかんです。
月ごとの申し込みどきは、フルーツ・果物の旬カレンダーに1月から12月まで並べてあります。
この記事で挙げたものを、もう一度並べます。
商品は楽天で探して、★4.3以上のものを、レビューの多い順に並べています。 ★の数も価格も、売り切れかどうかも日ごとに書き替わります。押した先の商品ページで、いまの表示を確かめてください。
この話に出てきた返礼品を、まとめて見る
- 11月のフルーツ・果物
さくらんぼは3月までに申し込みます。届く6月に探しても、人気の産地は受付を終えていることがあります。 - ふるさと納税 フルーツ・果物の旬カレンダー
さくらんぼは3月までに申し込みます。届く6月に探しても、人気の産地は受付を終えていることがあります。
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